「就労継続支援事業」とは具体的にどのような事業を言うのでしょうか。

 名称から想像すると、就職後、なるべく長く働くためにサポートしてくれる事業のような気がしますよね。

ここでは、就労継続支援事業について解説していきます。

 答えを言ってしまいますと、就労継続支援事業とは、通常の事業所、就労所で雇用されることが困難な障害者の方を対象にして、就労の機会を提供するとともに、生産活動やその他の活動の機会を通じて、その知識及び能力の向上のために必要な訓練を行う事業のことをいいます。

 似たような事業として「就労移行支援事業」があります。

就労移行支援事業の詳細及び、就労移行支援事業と就労継続支援事業の違いに関しましては、以下のページで解説していますので、ご確認くださいませ。

「就労移行支援について」

「就労移行支援と就労継続支援の違い」

 就労継続支援事業には「就労継続支援A型」「就労継続支援B型」2種類があります。

 この2種類の支援について、以下にまとめましたので確認していきましょう。

就労継続支援A型

対象となるのは、通常事業所に雇用されることが困難な障害者の方の内、適切な支援により雇用契約等に基づき就労することが可能な方です。

その対象者の方が生産活動やその他の活動の機会を通じて、その知識及び能力の向上のために必要な訓練を行う事業のことを就労継続支援A型といいます。

 対象となる方の、具体例は以下の通りです。

① 特別支援学校を卒業して、就職活動を行ったが、企業等の雇用に結びつかなかった方

② 就労移行支援事業を利用したが、企業の雇用に結びつかなかった方

③ 企業等を離職した方等、就労経験がある方で、現在雇用関係がない方

就労継続支援B型

対象となるのは、通常事業所に雇用されることが困難な障害者の方の内、通常の事業所に雇用されていた障害者の方であって、その年齢や心身の状態等により引き続き雇用されることが難しくなった方。又は、就労移行支援によっても、通常の事業所への雇用に至らなかった方等が対象となります。

その対象者の方が生産活動やその他の活動の機会を通じて、その知識及び能力の向上のために必要な訓練を行う事業のことを就労継続支援B型といいます。

 対象となる方の、具体例は以下の通りです。

① 就労経験がある方で、年齢や体力の面で、一般企業に雇用されるのが困難になった方

② 50歳に達している方、又は障害基礎年金1級受給者の方

③ ①及び②にあてはまらない方で、就労移行支援事業者等によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握が行われている本事業の、利用希望者の方

④ 障害者支援施設に入所する方については、指定特定相談支援事業者によるサービス等利用計画案の作成の手続きを得た上で、市町村により利用の組合せの必要性が認められている方

この二つの就労継続支援事業所、一体何が違うの?とお思いになった方もいることでしょう。

A型とB型の違いに関しましては、以下のページにてまとめましたので、よろしければご確認くださいませ。

「就労継続支援事業A型とB型の違いについて」

以上が、就労継続支援支援に関する解説になります。

開設前にしっかりと概要を確認し、適切な支援を実施していきましょう。